Evanescence 「Fallen」 [レビュー(E)]

「リンキンパークに宇多田ヒカルが加入したようなバンド」らしいです。うーん、こんな表現もありなのかな。EVANESCENCE「Fallen」

映画「デアデビル」で曲が使われたことで、一躍有名になったバンドらしい。デアデビル見てないからわからないや(汗
このバンドについては、「リンキンmeetsゴシック」とか、「リンキンに宇多田ヒカルが加入した」とかいう風評をよく耳にしますが、確かに、チェスターが女だったら(あとマイクのラップがなかったら)、リンキンはこんな音楽をやってたかもしれませんね。

さて、リンキンリンキンとさんざん言ってきました。彼女らの音楽がリンキンを想起させる理由は、その分かりやすさ、乗りやすさでしょう。曲中の押し引きの仕方が似てるんでしょうか。非常に分かりやすいサウンドで、何も考えずに曲に浸ることができます。この感覚は「Hybrid Theory」や「Meteora」を聴いているときと似ています。
ですが、彼女らは単なるリンキンフォロアーとは違います(彼女らが意図的にリンキンを真似たかどうかも疑問ですし)。ピアノやストリングスを取り入れ、ゴシック風味に味付けしたメロディーは、その歌詞とも相まって、悲痛な世界観を見事に演出しています。そしてそれこそが、最大の魅力なのだと思います。
曲作りの中心となってるのはボーカルのAmy Leeと、ギターのBen Moody。Amy嬢の声は聴く者を惹き付け、ベンは、曲に印象的なソロやアレンジを提供しています。
1. Going Under
絶妙な押し引き、ピアノやストリングスによる悲しい旋律、そして美しい歌声。彼女らの魅力を存分に味わうことができる。
2. Bring Me To Life
映画で使われてたらしい。この曲だけラッピングボーカルが混ざり、リンキンっぽさが際立ってる。ラップとボーカルの掛け合い=リンキンというのもどうかと思うが…(そういいつつもそう思ってしまう自分がいるOTL)。
3. Everybody's Fool
ブリッジの演出は、ありがちだけどやっぱり鳥肌もの。
4. My Immortal
ピアノとストリングスによる美しいナンバー。一番好きな曲です。Amy嬢が弾き語りをしている姿が目に浮かぶ…(彼女はピアノをやってたそうです)。
5. Haunted
お化けが出そうな音作り…まんまですね^^;。泣き叫ぶようなギターソロはインパクトがあります。
6. Tourniquet
ブリッジの連続シンコペーションがかっこいい。そのあとのAmy嬢の叫びはやっぱり、「I want to d**」なのかな^^;。
7. Imaginary
前曲の終りのストリングスからの流れで、ヘビーなギターとの掛け合いへ。さりげなくいい曲だと思います。
8. Taking Over Me
Amy嬢がいろいろな声を聴かせてくれます。
9. Hello
ピアノが主体なナンバー。こういう静かな質の良い曲を作れることも彼女らの強みかな。ボーカルはひたすら悲痛。
10. My Last Breath
最後のドラムがめっちゃいい仕事してる。今まであまり目立たなかっただけにびっくり。ドラムはもうちょっと目立ってもいいと思う。
11. Whisper
ラストは分厚いストリングスで盛大に…あまり盛大じゃないな。でも盛大にするとかえって曲調と合わないかな。

歌詞を見るとわかるとおり、全体的に死の匂いが色濃い曲調になってます。その辺でちょっと好き嫌いが分かれるかも。でも、美しいいい曲がそろってるので、興味ある方はチェックしてみては。

動画は、My ImmortalのPV。美しい曲です。

実はこれ、アルバムに入ってるのとアレンジが違うんですよね。一番の違いは最後のバンドサウンド(アルバムバージョンでは無い)ですが、細かなところがいろいろ違います。うーん、こっちの方が好きかも。

もういっちょ。PVがインパクト大なので貼ってみた。Everybody's Fool。最初のテレビコマーシャルでびっくりしないように。

アイドルとかタレントとかミュージシャンのような、「自分を売る」職業の人って、やっぱ心境はこういう風なのかな…。あ、どうでもいいけど、バイクに乗ってるCMで投げられたドリンクを受け取ってるのがドラマーさん。多分。

web拍手ボタン→Amy嬢かわいいよ
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コメント 4

ギターも弾けるバサー

また、見させていただきました。
今回もすばらしいです。
このバンド、かなり話題になり、注目されていましたね。
僕も、サウンドは大好きです。
なにかと、リンキンと比較されていますが、やっぱり比べると、パンチ力に欠けるかな、と。(ヴォーカルが女性だから?)
でも、このレヴューを見ながら、聴きなおしてみたいな、って思いました。
僕の名前に、「ギターも弾ける」ってあるように、若い頃(10歳代)には、バンドでギターを弾いていました。
時代は’80年代。HARDROCKやHEAVYMETALの類が、音楽チャートの上位を占めていた頃。これで大体年齢がわかるかな。
年齢をかさね、ROCKから離れつつあったのに、snowmanさんのブログを見つけ、また、ROCKに引き込まれそうです。
どうもありがとう。
これからもどんどん、素敵な音楽を紹介してくださいね。
期待しています。
ちなみに、現在は、ギターを弾いていません。ギターすら所持していません。
by ギターも弾けるバサー (2009-03-26 09:11) 

snowman

おお、また見てくださったんですか!!ありがとうございます。
まあ本気でリンキンと比べると、破壊力はありませんね。爆裂シャウトもないし、サンプリングやスクラッチなんかも控えめです。リンキンとの比較については曲の聴きやすさを強調するためと考えていただければよろしいかと。

>>若い頃(10歳代)には、バンドでギターを弾いていました。
<<そして地元のギターヒーローと呼ばれ、女の子からもてにもててたと。分かります(ぇ。
ギターいいですねぇ。友人が持っていたので、とりあえずCメジャーの弾き方を教えてもらったんですが、まずあの指の形ができないOTL…単に不器用なだけです、はい。
ちなみに自分はピアノやってます。ヘタレですが…(汗

>>時代は’80年代。HARDROCKやHEAVYMETALの類が、音楽チャートの上位を占めていた頃
<<このころの音楽も聴きたいんですけど、なかなか手が回らないんですよね。おすすめのCDとかあったら、ぜひ教えてください。年齢は…音楽に年齢は関係ない!!(ぇ

>>年齢をかさね、ROCKから離れつつあったのに、snowmanさんのブログを見つけ、また、ROCKに引き込まれそうです。
<<ひぇぇ、うれしいやら恥ずかしいやらで大変です(汗)自分が好きにやってるだけなので独りよがり&至らない点も多々あると思いますが、こんなレビューでよければどうぞ見てやってください。
by snowman (2009-03-26 12:49) 

ギターも弾けるバサー

80年代のバンドで、今も活動しているバンドに、Queensrycheというバンドがあります。知っていたらごめんなさい。
まあ、ジャンルでいうと、プログレッシブロックかな。
なんと、3/31に新作が出るんですね。
早く聴いてみたいわ~。
このバンド、何がいいかって、ボーカルがいい。
それに、曲の完成度、いや、アルバムとしての完成度が非常に高い。
当時のバンドには、大体スーパースター(おおかたギタリスト)がいて、その人のためのバックバンド的なものが多かった。
しかし、このバンドには、それがいない。
バンドとしての存在に意味があるのでしょう。それが長持ちの理由?
なんだかワケがわからなくなってきたけど、新作は要チェックです。
過去のアルバムでは、「オペレーション:マインドクライム」がおススメ。
おそらく、入手可能かと思います。

それでは、こんな時間にとってもヒマしている、不景気の波をまともに受けている人でした。
by ギターも弾けるバサー (2009-03-26 13:40) 

snowman

さっそく教えてくださり、ありがとうございます。
Queensrycheは、名前は知ってるんですが、音は聞いたことがないんです。ウェブサイトなんかだと、Dream Theaterとかと同列で語られてることが多いんですが、方向性が似てるのかな。
ちょっと調べてみたんですが、Operation:Mindcrimeは、Angraの「Temple Of Shadows」、Dream Theaterの「Scenes From A Memory」と合わせて、「メタル界の三大コンセプトアルバム」なんて呼ばれてるんですね。これは凄そうだ。今度探し出して聴いてみます。田舎のCD屋においてあるかなぁ…(汗

ちなみに、「Scenes From A Memory」は未聴ですが、「Temple Of Shadows」はかなりおすすめです。クラシックや民俗音楽まで盛り込んだメタルサウンドは、壮絶の一言です。
それでは。
by snowman (2009-03-26 15:39) 

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